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この作品が本にならないのはおかしい!という知られざる名作をぞくぞく出版していく出版社です。

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将軍の象

 
数量
将軍の象

高田在子
                                2,000円[税別]

第4回ゴールデンエレファント最終候補作。

「史実をもとに旅の道中の顛末を描き出した意欲作。将軍をとりまく幕府の陰謀や伊賀忍者による妨害など、おおよそ象の運搬には関係ないであろう奸計を豊かな想像力で盛り込んであって読者の興味を惹く。
主人公が周囲の人間の手助けを借りながら知恵を絞り命を懸けて無事に象を送り届ける様は痛快。緻密な計算によって過不足なく書かれた作品。何よりも象がよく描けており、愛着を覚える。

象を江戸まで歩かせるための工夫も無理がなく、受け入れやすい。象の一挙手一投足に一喜一憂する主人公たちの姿もユーモラスだ。横糸として配置される守之介と雪絵の恋物語も終盤に向けてうまく効いている。
後日談の内容とボリュームもバランスが取れていて、他の候補作が結末で失速しているものが多いのに対して、ここでも頭ひとつ優れている。文章力は非常に安定しており、作品世界に対して違和感のない表現になっている。
他応募作も含め、この辺りの時代、及び、薬草関係の知識が深いであろうことが伺える。江戸時代に象を長崎から江戸に運ぶという設定が、まずいい。プロットレベルでは破綻はなく、文章も安定しているので非常に読みやすい。史実を基にした歴史小説としての雰囲気も文体などにしっかり反映されており、作者の手腕が光っている」

と選考委員絶賛。


   258ページ

序章 象の餌番
第二章 守之介の恋
第三章 象の出迎え
第四章 対面
第五章 長崎滞在
第六章 象との旅
第七章 従四位広南白象の天上獣
第八章 難所を越えて江戸へ
第九章 恋愛成就は命懸け
終章  追憶

 

高田在子(たかだ・ありこ)
1972年、横浜市生まれ。相模女子大学短期大学部卒。
種苗会社に勤務しながら、小説を書き続ける。
退社後、第9回坊っちゃん文学賞候補、第2回日本ラブストーリー大賞候補、第10回坊っちゃん文学賞候補となった。
その後、執筆の幅を広げるため、若桜木虔氏の小説家養成講座に学び、時代小説にも挑戦
『薬種御庭番』で第2回朝日時代小説大賞候補、『将軍の象』で第4回ゴールデン・エレファント賞候補となる。日本児童文芸家協会会員。










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